みなさま、お変わりありませんでしょうか。 私は10月6日からの日本橋三越百貨店での写真展「微笑みの降る星」が終わり、気が抜けたような状態からまだ抜け出せないでいます。

 わずか一週間の会期にもかかわらず、連日、大勢の人に来ていただき、本当にうれしく思いました。会場を飾った316点の写真も、たくさんの方に見てもらえて、喜んでいると思います。初日、二日目と雨が続き、三日目はとうとう台風。台風で電車も止まり、何とか会場にたどり着き、ギャラリートークを始めたものの、人影はまばら。それでも、次第に人が集まってくれてホッとしました。四日目からは、「晴れ男」の異名通り、快晴になり、来場者もぐんぐんと増ました。最終日のサイン会には、三越側が「最後尾はこちらです」のプラカードを出すほどの人々が並んでくれました。遠くは、宮崎から、広島から、札幌や福井からも駆けつけて下さった方々がいます。立ちっぱなしのギャラリートークにもかかわらず、最後まで真剣に聞き入ってくれた方たち、テレビシアター室で固いイスに座って、「わが心のエルサルバドル」や「ようこそ先輩ー世界に広がれ、笑顔の力」に見入って下さった方々、またこの写真展を支えてくださった三越やクレヴィスの方たちにも感謝の気持ちで一杯です。サイン会で私の前に立った男性が、「たくさん写真展を見たけど、泣いたのは初めてだよ」とポツリと言い残していった姿も忘れられません。

 世界の国々で、そして、日本でたくさんの出会いを与えてくれた写真に感謝するばかりです。これからも写真を手がかりに、自分の道を歩いて行きたいと切に思います。

 いつまでも感慨に浸る間もなく、11月2日からは品川のキヤノンギャラリーSで、「シルクロード−人間の貌」が始まります。ここでは7回のギャラリートークがあります(詳しい日時は写真展のコーナーを見て下さい)。11月28日の講演会は何と三百人が入る会議室ですから、私は会場がガラガラにならないか心配ですが、来られる方は悠々と入れるはずですから安心していらしてください。ギャラリーは日・祭日は休みなのと、ギャリトークがある日は必ず詰めておりますが、平日は定かではありません。7日、14日の土曜日はギャラリーは開いておりますが、横浜と名古屋で他の用があり、私は詰めることができません。どうぞ、ご了承ください。  

 また、品川でみなさまとお会いできるのを楽しみにしております。                   

                       2009年10月26日  長倉洋海