あっという間に今年も12月。みなさん、いかがおすごしでしょうか。
私の方、腕の骨折はほぼ回復したものの、視神経にはまだ問題が残っていますが、生活や仕事には支障がないほどになっています。
11月、故郷の新聞社が主催する郷土芸術賞をいただきました(11月22日付け釧路新聞)。この5年間の商店塾や地元の新聞での連載が評価されたのこと。故郷に自分の根が根付いてきたのかなとうれしい気持ちで23日授賞式に臨みました。
師走に入って間もない12月4日には、ペシャワール会の中村哲さんが倒れたという報に接しました。彼とは考えや援助の仕方は違いましたが、アフガニスタンを深く愛する気持ちには共感を覚えていました。それを「想うこと」(←クリック)という文章に書いたので、お読みいただければ幸いです。
世界に広がる暴力とテロ、そして土俵際まで来ている環境問題。私たちの未来を想うと重い気持ちになってしまいますが、今年の冬と夏に取材したツンドラのネネツ遊牧民からは、未来へのヒントや自らの「コスモス(宇宙)を持つことの大切さを教わったように思います。今、それを一冊にまとめる作業にかかっています。直近ですが、ネネツのことをお話しするトークが関野吉晴さんとの対談という形で武蔵野美大三鷹ルームで行われます。12月19日木曜日19時から行われます。詳しくはこちらをご覧ください→ 地球永住計画 公式ウェブ
あと1つ、今、小さな写真集を作っていることをお知らせします。「女(人)、美しくー我が旅の途上で」(A.T.OFFICE)というタイトルで3月末に出版される予定です。アリス館からのシリーズ本4冊目「さがす」も鋭意、製作中で、こちらは6月出版を目指して頑張っています。
あと大きな写真展がブラジル、サンパウロで予定されています。2020年の7月末から2ヶ月ほどの開催です。ただ、ブラジルにミニトランプと呼ばれる大統領が出現、森林伐採と破壊を進めており、先住民の文化と生活は危機に瀕しています。写真展にはブラジル先住民の写真も多く紹介される予定ですが、尽力しているのは、アマゾンの旅を共にした森の哲人・アユトンとエリザ大塚です。彼らと再会できるのも大きな楽しみです。
2020年はオリンピックが行われる年ですが、私は私のペースで、さまざまなものに挑んで行きます。また、みなさんと何処かでお会いできるのを心より楽しみにしています。来るべき年がより良き一年となりますように祈っております。

                     12月12日 長倉洋海