皆様、酷暑の中、いかがお過ごしでしょうか。私は7月12日、シベリアのサハ共和国から帰りました。首都ヤクーツクのFine Art Museum の第六回ビエンナーレに招かれ、写真展「地球の子どもたち」を開催。また期間中に、子ども向けのワークショップ、ギャラリートーク、講演会をなどを行うことができました。この時期、世界41ヶ国から青少年が集まる大きなスポーツ祭典「アジアの子どもたち」の同時進行イベントとして、フランス、イタリア、ロシアなどから10名ほどの招待アーティストが招かれ、地元の若手芸術家と行なったビエンナーレでした。またアジア各国から民族舞踊団や楽器演奏者、語り部などの集まり、オペラ座での文化フェステバルも行なわれました。

町のあちこちに見られた「アジア・子どもの祭典」の看板



競技場の開会式と観衆

冬には世界最寒の−71.2°を記録したサハですが、7月は夏の真っ盛り。温度は27°から30°。昼は暑くても、夜は冷え込みます。ただ、夜の11時くらいまでは明るく、そこを過ぎると日没になりますが、薄暗くなるのは1、2時間ですぐに明るくなります。9月には寒くなり、10月には雪が降り出すとのことで、子どもたちはアイスクリームをほおばり、噴水で泳ぐなどして短い夏を精一杯に楽しんでいました。

7月5日の美術館のオープニングはすごい人が集まりました。

ホールでのオープニングに集まった人々

私の展示は1階展示室と2階のホールの2カ所。
60mx80cmの写真を額に入れ、35枚を展示しました。



ワークショップには定員いっぱいの15人の子どもたちが、それぞれのカメラを手に参加してくれました。


撮影する子どもたち

子どもたちの作品の一つ。とてもセンスがいい写真が多く、私はすっかりうれしくなりました。


ワークショップの子どもたち、通訳をしてくれたピートルさん(右)との記念撮影
文化祭の舞台裏から民族舞踊の踊り子たちを撮る


文化祭最終日、各国からの参加者が集まった。中央に私、後ろに阿寒の人たち

田舎の光景

私を迎えた人々は、白夜のせいもあって時間を気にしないで、ロシア連邦1の大河レナ川の川渡りや世界遺産に申請している石柱群まで私を深夜の2時、時には4時まで連れ回した。おかげでとても疲れたが、楽しい旅ともなった。
いつかサハ共和国、時に地方をゆっくりと撮影してみたいと思った。

追記

私の方は明日から「世界は広く、美しい」の<緑>と<白>の印刷立ち会いが始まります。そのあとは北海道です。釧路で夏期講座の準備をし、そのあと東川町に移動し写真甲子園の審査です。

8月6日から長倉商店塾の夏期講座の第一期が始まります。釧路に来られそうな方、まだ迷っている方、 是非とも、日本のシベリアならぬ「釧路」を訪れてみてください。日本のシベリアのような釧路は平均気温は20℃前後、食べ物、特に海の幸は最高です。「とても涼しい釧路」を私は日本のシベリアと勝手にネーミングしました(今日だけですが)。ご来釧を心よりお待ちしております。

                                 長倉洋海