皆様、お元気でお過ごしでしょうか。東京は二度にわたる大雪でした。二度目の降雪時、私はコソボに行っており、帰ると家のサンルームの屋根が抜け落ちていました。一方、コソボは暖冬で日中は15〜18度近く。例年は−15度くらいになるのですが、今年は一度も雪が降らず、人びとは「夏の水不足になる」と心配していました。私が1999年から撮影しているザビット一家の現在はぜひ3月2日放送の「エルムンド」で見ていただければと思います。
今年はじめは、昨年に取材した、アフリカのチャド、スリランカ、アフガン、トルコ・シリア国境、メキシコなどの写真を「その先に世界に」としてまとめることができるように出版社と交渉していましたが、その出版が決まりました。そのあとにはパプアニューギニアで出会ったパヤベ少年の写真絵本を出版されます。また、アフガニスタン山の学校への支援活動をまとめた本の出版も準備中です。それに先立って、6月か7月には偕成社から「世界のともだちーメキシコの少女リセット」も出版されます。出版業界はいま大変な時代を迎えており、状況は厳しく、印刷部数も少なくなっていますが、これからも出版物を通じて、自分が見た世界、出会った人びとをまとめていければと念じております。
写真集「その先の世界へ」の出版にあわせて、久しぶりの写真展の開催も考えております。秋か年末か、ひょっとすると年明けになってしまうかはまだ決まっていませんが、みなさまにご案内を差し上げる所存です。
また、いつか、どこかの場所で皆様とお会いできるのを心より楽しみにしております。
2014年2月 長倉洋海
独立式典の日。首都プリシュティナ
ザビット一家・10人がいまも一緒の家に住んでいる
左から長女のセブダイエ(プリシュティナ大学二年)、中央は難病から回復したファトレタ、右は長男シュペント
家が小さいので、新しい家を建設中だった。
左からベジール、ロニー、ファトレタ、セブダイエ