「今日のメッセージ 2022/7/16」
今日も「学び」を求めるアフガン女性の声が届いている。国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのビデオメッセージ『Let Afghan girls Learn(アフガニスタンの女子に学びを) 』の中で、ヒーラ・ユン(アフガニスタンの市民社会組織アフガニスタン女性福祉開発協会(AWWDA)の創設者兼CEO)は、
「平和とは戦争がないことだけを意味するのではなく、教育の質を高めた充実した時間を持ち、未来の選択ができることを意味します」と語っている。
(ツイートを表示)
彼女以外の声も集めた拡大バージョンもアップされている。その中では、「20年前、教科書をコーランの裏に忍ばせて地下学校に通った。今、20年前と同じことが起きている」と映像監督の女性が語り、ジャーナリストとなった女性は「男装して学校に通った。それは難しいことだったけれど、素晴らしい旅(小さな冒険)でした。それがあったからこそ、いまの私が存在します。」と話している。アーティストの女性は「教育への扉を閉じることはできない。人々はその向こうに何があるかを知ってしまったから」と語る。どの話も印象的で興味深い。
1分半ほどの動画なので、ぜひご覧いただきたい。
(ツイートを表示)
同級生の車椅子を押す女学生の写真投稿には「平和とは安全な雰囲気の中で、私たちの基本的権利の全てにアクセスできることを意味します。従って、女の子が学校に通うことを許されていないアフガニスタンに平和はありません」という言葉が添えられていた。
(ツイートを表示)
次の写真は隠れ学校で学ぶ女性たち。NGOペンパスの支援で、5300人の女生徒が隠れ学校とオンラインで授業を受けているという。彼女たちは自分の夢が実現する日を夢見ながら「学び」を掴み取ろうとしている。
(ツイートを表示)
プラカードを持って、教育、仕事、人権への意思を示す女性たちの写真。「前にも似たシーンを見た」と思われるかもしれないが、一人一人がそれぞれの思いを託し、強い決意を持って掲げたプラカードだ。彼女たちの表情と仕草から汲み取れるものがあるはずだ。
(ツイートを表示)
パンシール渓谷の最上流部、パリヤン地区を流れる川の映像がツイッターに投稿されていた。パンシールの夏の景観に、懐かしさがこみ上げてきた。夏の盛り、流れに足をつけると一気に体の熱が引いていく。その気持ち良さは例えようがない。6,000から7,000メートル級の、ヒンズークシの険峻からの雪解け水しか成し得ない業だろう。マスードと共に5,000メートルの峠を越えた後も、みんなで座り込んで足湯のようにその冷たさを楽しんだものだった。パンシールの夏は、渓谷の清流とともにある。
(ツイートを表示)
そのマスードの息子アフマッドが、BBCペルシャ語放送のインタビューに答え、『自由なアフガニスタン、人々を大切にできるアフガニスタン、多民族がともに暮らし、女性の権利がきちんと認められるアフガニスタン』を目指す戦いの現況について語っている。
(ツイートを表示)
「戦いでは何も解決しない。全ての勢力が武器を置き、話し合いをして、国民の声を聞く政権を作るべきだ」と話していたマスード。
その実現を、息子が命を懸けて果たそうとしている。
2022年7月16日 長倉洋海
心が洗われるような歌声をお届けしたい。
マスードの祖先の地サマルカンドの、ビビハナム(”英雄チムールの妻の意)学校で歌う女性(美しい衣装は喪服とのこと)の映像だ。歌声が美しく響いている。
こんな詠唱に包まれて、建物の天井の幾何学模様を眺めていると心が清々しくなると思う。
(ツイートを表示)
[アフガン情勢に関するメッセージ一覧]へ
[長倉洋海トップページ]へ
|