ハイチ取材 ― 写真レポート (2020年3月16日)

2月中旬から末にかけて、カリブ海にあるハイチを訪れた。ジャクメルという町のカーニバルに興味を持ったからだ。アフリカから新大陸に運び込まれた黒人奴隷は1200万人。当時、サトウキビ生産が世界一だったハイチ。フランスから独立したものの、莫大な賠償金とその後の独裁政治、そしてハリケーン、地震と災害が続き、ハイチを苦難に追い込んだ。


少年がペットボトルにテグスを巻きつけ真剣な目で魚を釣っていた。

南部の海岸にはハリケーンで流された車がそのまま打ち捨てられていた。

町の建物は鮮やかな色に彩られていた。

山の斜面にびっしりと建てられた住宅。そこに建築用の土を運ぶ労働者

農民などが描いた素朴画も色あざやかだった。

朝、隣国ドミニカから生活物資を運び込む人々買い付けの女たちが見守る中、荷が降ろされる

魚の重さを真剣な目で見つめる女たち

夜の酒場でサルサを踊る男女

祭りの準備が始まった。鏡と櫛を持ったマーメイド(人魚)の山車

アフリカの伝統そのままにカーニバルで踊る男たち

カーニバルは特別な時間。日常を忘れ踊りにくれる
カーニバルは終わった。教師や警官が給料不払いへ抗議して通りを閉鎖。人々はバスを降り、停電の町を歩いて帰り始める。

築150年の倉庫を改良したホテルのレストランでラム酒を飲んだ。グラスの縁にはサトウキビから作った粗砂糖が盛られていた。甘く、ちょっと切ない味がした。