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 このコーナーでは長倉洋海の最近の出来事について定期的に掲載していきます。
 写真展やテレビ出演の情報などもいち早く掲載しますので、ぜひ頻繁にご確認下さい。
 













 
 

 4月18日、アフリカのマリから戻りました。アフリカ 西海岸のセネガルの右隣に位置し、周りを七カ国に囲まれた内陸国です。サハラ砂漠の南端に位置し、「黄金の都トンブクトゥ」がよく知られています。
 今回の旅の目的は年に一度、行われるジェンネのグランドモスクの壁塗りでした。木と泥でできたモスクとしては世界最大、世界遺産にもなっていますが、近年、過激派による外国人拉致や爆破テロで、ここ5年間は訪れる旅行者はおらず、ホテルは閑散としていましたが、通りでも市場でも、人が溢れ、街は活気に溢れていました。

<地方に向かう乗合バス。人ばかりでなく山羊も屋根に乗っている>

<市場は鮮やかな衣装を着た女たちで賑わっていた>

マリまでは、エチオピア航空で14時間(香港経由)かけてアジスアベバまで飛び、そこからバマコ行きに乗り換える。そこからアフリカ大陸を横断する形で七時間。9ケ国の上空を飛んでやっと到着したが、私の荷物が出てこない。乗り継ぎ便に間に合わなかったようだ。次の便は二日後。がっかりして表に出ると出迎えのガンド、クンタが待っていた。そこで最悪のニュース。モスクの壁塗りが一週間、延期されたと知らされる。今まで、なんども日程の変更があり、旅程を何度も変更して来た。新しい日程は、私が帰国した後。しかし、ここまで来て撮れないのは何とも悔しいので滞在を5日間延期することに。その間の日本の予定は全てキャンセル。2013年に訪れたボロロ遊牧民で訪れたチャドも、その翌年、入ることができなくなった。マリもいずれそうなるかも知れない。ここまで来て、撮り逃したくない。
荷物を入手後、二ジャール川に沿って、上流のセグーやモプティ(アフリカのベネチアと呼ばれる)を移動しながらドゴン族が居住するサンガに至る。今回のもう1つの取材対象はドゴンの踊り。以前、「アフリカのダンス」という写真集で見た、彼らの踊りが忘れられず、いつか訪ねたいと思っていた。その神話もとても興味深いがそれはまたいつかの機会にお伝えしたい。
<移動の途中、割礼式のカンパを集める子どもたちに出会った>

<神の子である、8人がドゴン族の祖先。様々な面をつけ飛ぶように踊る>

 この間、移動は四駆だったが、車のエアコンが故障。窓を開けて、43度の熱風を浴びながらの長距離移動。大きなペットボトルをガンガン飲んでもトイレにいかない。よほど乾燥しているのだろう。それでも、途中で入手した「巣入りの蜂蜜」がダウン寸前の私の元気を取り戻してくれた。今が旬というマンゴーも山のように食べた。それで旅の過酷さを乗り越えることができた。
マリに到着して14日目。やっとグランドモスクの壁塗りが始まった。5時、まだ暗い内から男たちがモスクの壁に登り始める。正面の塔の先端を目指しているのだ。ここで泥を塗るのが一番の晴れの舞台なのだ。

<5時、まだ暗いうちから壁をよじ登る男たち>

<泥運びが始まった>

<奇声を上げながら、川辺から泥を持って、モスクに向かう男たち>


<泥を運び込んで壁塗りが始まった>

<モスク横の貯水槽から泥を奪い合うように運び出す男たち>

<泥運びのピークが過ぎ地面に座り込んだ人々。表情は達成感で満ちていた>

 すごい人出と喧騒。叫び声を上げながら、川辺から貯水槽から泥を運ぶ男たち。モスクの上に上がる階段は男たちで立錐の余地もないほど混み合っている。入り口では巨大スピーカーで音楽が流され、楽器が演奏され、モスクの周りは女たちが興奮気味に取り囲んでいる。男だけでなく、女たちも泥を柔らかくするために、バケツで水を運んで年の一度のイベントに取り組んで来た。
人々は気分が高揚しているせいか、前日までとは打って変わって気軽に写真を撮らせてくれる。私に泥を塗りつける人、投げつけて来る人もいる、泥にまみれるのが「一緒に働き、参加した証」だというのだ。壁から泥も落ちて来て、私はカメラも泥まみれだ。それでも、人々の団結心と民族の誇りを呼び醒ます行事に立ち会えた喜びと達成感があった。

                    2018年5月2日 長倉洋海


<高い棒に足をくくり、「鳥」になって踊るドゴンの男>